十年前
自由と希望と 人々の営みを背負って大きく広がる翼が
何者かに乗っ取られ 悲劇を引き起こした
彼は自分の翼が汚されていくことにも気付かず
その巨大な翼の崩壊にただ恐れるだけだった
半年前
絶望の中希望をつなぐ人々の存在を知り
彼はその絶望の外にいるにも関わらず
希望を知らずにいたことに気付いた
彼の翼は悲しみと憎しみとが織り交ざった
黒い泥にまみれ 広がることはなかった
彼が向き合うことになったのは
この黒い泥の正体だった
少女からもらった希望のひとかけらを握り締めて
ふらふらの彼が脅えながらも望んだことは
大きく希望を広げることで 大切な誰かを守りたいということ
半年間、彼は向き合い続け
今やっと彼の翼は 十年前に折れた翼のように
大きく広がる第一歩を踏み出しはじめた
いつか再び 力強く 優しく
飛びまわれる日が来るまで
彼は以前より少しまっすぐになって 歩き続ける
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今日の(・∀・)イイ!こと
朝、思ったより早く起きれたこと