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2009/12/11 大人の付き合いを考えてみた・中篇
♪旅の途中 無知のナイフで 無闇やたらに切りつけた
 (レミオロメン『茜空』)

昨日は、理性的に話し合いを行い
コミュニケーションで不快な思いを少しでも減らしていくためには
まずは、自分から必要以上に壁やバリアを張らないことが大事、という観点でしたが
今度は、相手のことをよくも知ろうとしないで
くだらないフィルターをかけたり、自分の傲慢を押し付けるように
相手に『切り込んで』いくことの不毛さ、という観点を問うてみたいと思います。

僕自身もこの点は、昨日の記事同様修行中で
今日は、色々と愉快ならざることも起こったのですが
今は随分落ち着いてきたし、固まってきたので、書いてみようと思います。
(書き込み下さった方はすみません。。。)

一つ、少々長いですが、A,B,C,Dという三人が登場する物語を出してみましょう。


―――Aさんは、Bさんに非常にお世話になっていて
Bさんも、Aさんに対して非常に恩恵を与えていて、二人は仲良しでした。

ある時、Bさんの組織する50人単位の組織にAさんは加入することになりました。
Aさんは、他の組織にも勧誘を受けていたのですが
多くのファクターを考慮するにあたり、以前よりお世話になっていたBさんに
その身を託すことに致しました。

いざ、Bさんの組織に入ってみると、Bさんの人柄の成しえる業なのか
Aさんとは気が合うし、親しく話せる人々ばかり。Aさんは幸せでした。

しかし、Aさんがこの組織に入って一月後、新進気鋭のCさんが組織に加入しました。
Cさんは、時折キツい言動が目立つこともありながらも
そのすぐれた才覚をめきめきと発揮し、組織の上の方の仕事を行うようにもなりました。

そんなある時、BさんとCさんが組織のありようを巡ってケンカになりました。
Aさんは、ケンカの内情はよく分かっていなかったので関わらないことにしました。
BさんとCさん、両方ともに恩義を感じていました。

Bさんは、Cさんに対して個人的な因縁が出来てしまったにも関わらず
組織の長を辞め、Cさんが組織を継ぐことになりました。
BさんとCさんの険悪な関係は、未だ続いていました・・・。

Cさんは自分が長になってからの今後のあり方に関して総会を行い
皆で今後の組織のあり方、発展について民主的に話し合いました。
また、Cさんは自分の言葉のドギツさを客観的に理解しており
それに対するリベラルな体制を敷くことも心がけていました。
Aさんは、Cさんが長となった組織にもこれといって不安はありませんでしたが
Bさんのことが気がかりで、組織を抜けたBさんに連絡をとってみました。

すると、Bさんの様子が非常におかしい。
これまで、仲良くやってきたはずなのに、ものすごく壁を張ってるような感じがする。
そればかりか、Bさんは自分が作った組織のことを思い出したくない、と言い
未だその組織にいるAさんさえ、敵視するような発言を行ったというのです。

Bさんは、Cさんが総会を行ったことを知っており
その総会で、自分が辞めたことを賛成するかどうか=自分を追い出すことを議論した、と
勝手な勘違いを抱いて、Aさんに『それも分かった上でその組織にいるんだろ?あ?』と
乱暴な言葉を言わんばかりの言葉を投げつけてきました。

Aさんは、単にお話をしたかっただけなのに、このBさんの言葉の前には無言でした。
国で言うなら、Aさんの心境は、友好国と思っていた隣国から
いきなり核ミサイルを撃たれるようなものでした。
あまりのBさんの豹変ぶりに、呆気に取られていました。
Bさんはさらに続けます。自分がこのように組織から『追い出された』ことは
笑顔でナイフを突き立てられるようなものだがな、と攻撃的な口調で言いました。

と、同時に、Aさんはこれまで知らなかった新たな事実を
Bさんの攻撃的な言葉の節から知ることになりました。
それは、Cさんが長になってから組織に入ったDさんが、Bさんの友人であったこと。
そのDさんは、Aさんが知らないところでCさんからの攻撃を受けたことを理由に
組織を去ってしまったということ。
AさんはDさんについては、少しだけ組織にいらっしゃった方、くらいの認識でした。

Aさん自身は、Dさんが組織に『いる』ということは知ってましたが
Dさんが、Bさんの友人『である』ことは知りませんでした。
Bさんは、我が友人をそのような形で追い払う組織は許せないし
そこにいるお前も・・・と言わんばかりに、攻撃的な口調をなおも投げかけ続けました。

最後にBさんは『これからもいい情報あったら送ってくれや、いい情報なら、な』と
締めくくったと同時に、Aさんは、Bさんの友人に関する義憤が分かると共に
話し合いの前に、勝手にBさんの思い込みで攻撃的な口調を放たれたことや
『笑顔でナイフを突き立てられた』と言っていたBさんがまた
自分に対してもナイフを突き立ててるんじゃないか、と考えました。

Aさんは、Bさんの知識や、組織を束ねる人徳は今も高く評価していますが
Bさんが、話し合いの出来ない『大きな子供』でもあったか、ということについて
悩みを抱くようになりました―――


・・・さて、これにて長いお話は終わりです。
一方的な偏見で相手のことを見ようとする、攻撃する、傷つける
相手を知ろうともせずに、冒頭のレミオロメンの歌に示したとおり
『無知のナイフ』で相手を傷つける、悩ませる、というケースです。

この場合は、BさんはDさんが傷つけられたことに対する怒りがあったとはいえ
その怒りを向ける相手を、向けるべきではない相手にまで向けました。
本当は敵意の無い相手を敵と思いこんで無差別に銃を乱射している状態です。
テロリストと民間人を区別もつけずにバリバリ撃つアレです。どうみても虐殺ですね。
今年の事件で言うならば、中央大学で教授が惨殺された事件がそれでしょうか・・・。

人間とは奥深いもの。
その人が属する場所、物事で全てを決め付けて
それで切ろうとすると、本当に大切なものまで切り裂いてしまいかねない。
その奥深さを知ろうとする余裕を見つけようとする心意気こそ
どんな形であれ、大事なのではないかと思います。

物語終盤でBさんが『いい情報なら送ってくれや』というくだりは
いいこと『だけ』なら聞いてやる、ということで
100%腹を割るまでは行かずとも、広く深く、柔軟に話し合いをしようという
『ゆとり』が感じられない、人間としての奥深さが欠如しているのではないでしょうか。

大人とは、人を口で傷つけてしまわないように、冷静な分析力や客観性を持ち
自分に辛いことがあっても、偏見のフィルターで目が覆われてしまわないような
寛大さや悠然さを持っている人のことでは無かろうか・・・と思う次第です。

・・・さて、今日のこんな話をしていると
『冷静さとか分析とか、お前は人をロボットにしたいのか』と思われるかもしれませんが
(↑うーむ、ここでこんな人いたら、僕がここに書いた記事の批評の対象になりそ・・・)
大人として話し合いをするのには、もう一つ、僕が考えている
大切だと感じる要素を書いてみることにします。


今日の(・∀・)イイ!こと
久々のボランティア活動に精が出ました
by sannkaku-shikaku | 2009-12-12 01:28
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