2012/1/26 Comingout―僕の真実。
2012年1月21日。

僕は生まれつき、ある障害を持っているという診断を受けた。



皆さんは、『発達障害』という言葉をご存知でしょうか?
発達障害とは、先天的な脳の特性がいわゆる『普通の人』と異なるために
知的・社会的な面でハンディキャップを抱えてしまうことを言います。
例えば、忘れ物をしがちであったり、常に動いていないと落ち着かない等の
『注意欠陥性多動障害(ADHD)』というものがあります。


僕は、その発達障害の中でも、自閉症などが含まれる『広汎性発達障害』、その中で
『アスペルガー症候群』というものを持っております。

自分の側面としては、前々から自覚があったとはいえ、
主に以下のようなものがあることが改めて分かりました↓

・周囲と合わせるうえで認識のズレが生じやすい。
・一部の細かい所に目が行く一方、全体像を見通すことが苦手。
・興味の範囲が限定的、自分の世界に没頭しがちである。

このアスペルガー症候群に由来し、いわゆる『普通の人』とは
感覚が異なってしまう様々な部分が現れます。
アスペルガーの本人には悪気は無いのに、相手にしてみれば
『人の悪口を言った』『空気が読めない』『頭がおかしい』等と
見られてしまうことが、実際にあるのです。
僕自身は、今までの人生で何かと『変わり者』と言われてきた一人です…。


僕は、こうした障害から来る特性故に、
周囲の人に迷惑をかけてきたこと、これは多々ありました。
いじめやからかいに遭ったこともありました。
いわゆる『普通の人』との感覚の差異から
悩み、苦しみ、時には自分を呪ったこともありました……。

よくぞ我ながら自殺や犯罪の未遂一つ起こさなかったな…と思いますが
それも、障害のことを知る以前の僕を受け入れてくださった
たくさんの人々の支えがあってこそ、ここまで来れました。


僕がアスペルガー症候群について知ったのは、
2011年の2月、就職が既に決まり、大学卒業の少し前のこと。
関連書籍を立ち読みして、
まるで自分の人生を追っているように感じたことがきっかけでした。

最初の会社で自分が遭遇したことにおいても
『やはり、俺は…アスペルガーだから迷惑かけるんか…』と
悩んだこともしばしばありました。
しかし、小豆島の大らかな気風流れる職場だったので
周囲の『そんなことは気にしない』『一緒に頑張ろう』ということで
何とか乗り切れていた部分も多々あったことでしょう。
とはいえ、いつか自分も先輩社員になっていく身ですから
そうなれば、僕自身のアスペルガー症候群から目を背けるのは
根本的な解決にはならない、という漠然とした感覚がありました。


そして二社目、2011年11月に大阪にUターンしての勤務中に
まあ色々なことがありました。
このときは、通勤経路に大きな本屋もあったので、
帰る途中に貪るように発達障害関連の本を読んでいました。
その時、実際会社でこんなことがあてはまりました。

・『まずは周りの皆の仕事ぶりを観察して』と言われたものの
 何をどうすればいいのかよく分からなかった。
・『これ』『あそこ』といった代名詞で指示されても
 具体的に何なのかを類推するのが困難。
・自分が正直に言ったことが、誰かを批難したように取られた。等。

これらのことが、会社帰りに読んでいたアスペルガー症候群関連の書籍に
書かれている内容とも見事すぎるくらいに一致していったのです。
そして、自分がアスペルガー症候群である確信を深めていきました。

この会社は、3週間で退職しましたが、
もう1週間でも長く勤めていたら、本当に刃物の一つでも
手首の上に落としていたかもしれない程の危険な精神状態でした。

この会社に勤務中の時に、今回診断を下した病院の予約が取れて、
会社を退職してから、病院に行き始めました。


大阪に帰ってきて、早速心に重たい荷物を抱えての診療開始でしたが、
病院に行くときは、ただただ以下の一心でした。

『俺は、自分の本当の姿を知るためにも
 小豆島から大阪に帰ってきたんやろう。
 今までお世話になった人のためにも、
 これから、を生きるためにも、
 本当に自分の中身と向きあわなあかん。
 俺は知りたい!早く、真実を知りたい!』

そして、11月の末から病院に行き始め、
12月中で3回に分けてアスペルガー症候群を検査するテストを行い、
(言語、判断力のテスト、心理状態のテスト)
そしてこの1月、ようやく診断が下されました。
『典型的なアスペルガー症候群』でした。

このような発達障害者は
『精神障害者保健福祉手帳』なるものがもらえるのですが
自分は迷わず、これを取得することを決意しました。


なお、この障害の『治療方法』についてですが、
発達障害に由来する周囲からの誤解や偏見から、うつ病などを患った場合、
そうしたメンタル面を、カウンセリングや投薬で治療することや、
最初に述べたADHDの『常に動いていないと落ち着かない』ような場合は、
脳から出る物質によってそうなるらしいので、その物質を薬で抑えることもあります。
(※ただし、この薬は、子供にしか使用が認められておりません。)
⇒2013年、大人でも使用可能な薬が日本でも認可されました。

ですが、やはり肝心の発達障害の『脳みそ』自体は変わらないのが現状です。
この障害については、現在は根本的な治療方法がありません…。


よって、実を申すと、発達障害を『治せ』と言われるのは、
まるで『死ね』『消えろ』と言われているようなものなのです。
魚から鳥になれ、黄色人種から白人になれ、さもなくば滅びよ……と
言われているような気持ちになるのです。

ですが、アスペルガー症候群故に出てくる側面では、
人と接するときにふさわしいマナーやルール、服装を学ぶことで
人との衝突をある程度回避することが可能になります。
僕は過去において、服装に関しては、かなり無頓着な所がありました。
一方、今回の診断では『礼儀に関しては満点』という評価を頂けました。
(この場合の『礼儀』は、挨拶、敬語、服装と髪型の清潔さを指すと思われる)

過去の僕は、壁にぶつかりそれらを覚えてきたことでしょう。
『不器用だから』と自分では信じていましたが、
それが今は『アスペルガー症候群』だから。
『普通の人』以上に転んで、失敗して、ズタボロになりながらも、歩いてきた。

ただし、いわゆる『空気を読む』『臨機応変に対応する』など
これらの行動はどうしても不得手になってしまうようです。
また一方では『正直に物を言い過ぎる』『冗談が分からない』……
このため小学校から中二くらいまで、周りは『敵』だらけでした。
なんとか自分なりにより良いコミュニケーションや人間観を身に着けるよう努力し、
以降はだんだん友人が増えていきました。

普通の人と発達障害者、多数と少数。
可能な限り歩み寄る方法が全く無い訳ではないのです。

今の僕も、アスペルガー症候群だからといって、
マナーやルールを学ぶことを放棄するつもりはまったくありません。
むしろ、その逆です。
それでもただ一つ恐れていることは、それを学ぶ上で何度も失敗してしまい、
『どうせこいつはマナーやルールを学ぶ気なんて無いクズ野郎だ』と
レッテルを貼られ、歩み寄る権利すら絶たれてしまうということです。



なので最後に、僕の今まで出会ってきた大切な人達へ、質問があります。

僕は、今までどれだけあなた方を傷つけてきたのでしょうか。
僕は、今までどれだけあなた方をうんざりさせてきたのでしょうか。
僕は、今までどれだけあなた方を呆れさせてきたのでしょうか。
触れれば人を傷つける『シザーハンズ』のような僕は。

正直、今の僕には全く分かりません。
ですが、一つ我がままを申し上げるなら、僕はあなた方に救われてきて
これからもあなた方とお付き合いを続けたいと思っています。


僕は、これからも、あなた方のそばにいても、いいのですか?


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今日の(・∀・)イイ!こと
久々にたっぷりと散歩を楽しめたこと
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by sannkaku-shikaku | 2012-01-26 20:04 | 発達障害 | Comments(6)
Commented by 犬神様 at 2012-01-27 01:40 x
そうか 苦労したんだね
僕は このことを知ったとしても さんかくさんとの付き合いやめるとか
今後 離別するとか頭には浮かびませんでした
むしろ 自分で自分と向き合ってる点は さんかくさんのいう『普通の人』より 立派だしすごいことだと思います

ただひとつ いままでのことより これから起きる事や出来事を病のせいにしてはだめです 
大変かもしれませんが いま率直に自分と向き合ってる自分を大事に

ま この文章を読む限り そんなことをするようなさんかくさんではないと思っています

少しでも さんかくさんの手助けになることがあれば せっかく近くにいることだし いつでも手助けさせてください

Commented by さんかく@ブログ主 at 2012-01-27 23:09 x
>犬神さん
お読みくださり、誠にありがとうございます。
後、僕が伝えたいことのうち、
『障害のせいにして逃げるつもりはない』
ということをご理解頂けたこと、嬉しく思います。

手助け、ですか…ありがとうございます。そうですね。
むしろ、『お願い』をさせて頂くなら…

僕の持っているものは『病』ではなく、『障害』です。
発達障害について、詳しい理解をして歩み寄って頂けると、
僕以外の発達障害当人も非常に喜ばしく思います。
知ってる・知らないでは、僕以上に苦しみ『変だ』と思われてる人の助けになれるか否かが、決定的なまでに違うものになると思います。
Commented by at 2012-01-28 00:31 x
お仕事お疲れ様、2年近く仕事続けれたのはいいことだよ。

自虐ネタにしてるから知ってるかもしれへんけど、私もそうやから。
外国で言う麻薬クラスのを一生投与しないと生きていけない。
それでも何とかして生きやなあかん、死んだら同期の展覧民くらいは泣いてくれるぜ。
手帳持ってたら映画館が毎日レディースデーになるしね。

大阪帰ってきてるんやったら、今度飲みに行こ~。
Commented by sannkaku-shikaku at 2012-02-01 19:16
>灼さん
どうも、お久しぶりですm(_)m
お返事が遅れまして、どうもすみませんでした…

仕事は1年続いてないです…去年3月に卒業して、4月~11月ですから。。
僕は薬は特に無いので、薬を飲んで日々を過ごしていらっしゃる方の気持ちは、正直分かっておりません。ただ言えるのは、薬を飲もうが飲まないが、この人生どうしたいかなのでは、と思います。それを考えるためには、人々の絆が不可欠だということも。

……アスペルガー症候群の人間は、社交辞令を本気に取る傾向があり、僕はそれが駄々漏れな人間です。いいのですか?>飲み
Commented by Noriko at 2012-02-05 17:29 x
ものすごく軽薄かもしれないけれど、これを読んで、え?もしかして私もそうなのかも、、と思いました。
特に、社交辞令が言えなくて、、言ったからには本当に実現する傾向があって、むしろそれは相手にとったらどうでもいいことかもしれないこともあって。。これを書きながらも、それのどこが悪い、って思ってる自分もいるし。

うちに来てくれた時に言ったかもしれないけど、お父さんと大人の会話をしてる若者、って感じがする、と。

確かに変わってるとは思ったけど、まず、私が変わってることもあり、また、私は最も変わってる輩を旦那にしてしまったこともあり、そんな病名なんて忘れちゃって、歩いてこーよ、って思います。

うちに来た時も、ライブ来てくれた時も、いつも誠実で思いやりある、まじめに物事を考えてる、さんかくさんでした。

それと日本の職場って、驚くくらいほとんどの場合、健全な人間でも、精神的に不健全にしちゃう傾向あるから、気に病みすぎないでーー。大丈夫、大丈夫、って深呼吸して、歩いてこー。
Commented by さんかく@ブログ主 at 2012-02-08 10:06 x
>Norikoさん
コメント、ありがとうございます。

僕は社交辞令が言えないよりも、社交辞令を言われて辛い思いをするタイプです。嘘つくくらいだったら本当のこと言ってくれんか、となるんです。

変わっていると見られていようと、一人の人間として見て頂けるのであれば、僕はそれで幸せモンです。暖かい御言葉ありがとうございます…
僕は元気溌剌な貴方の旦那さんも好きですよ(´∀`)

職場については、僕自身も色々と思うところもありましたが
最初の会社では人として僕たち新卒のペーペーと向き合ってくださった恩義だけは忘れられません。
今の日本(アメリカの大都市部とかもそういう意味で危なそうですが…)がそうしたおかしさがあるとしても、僕も含めて一人ひとり何とか変えていけぬものか…と考えさせられます。
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